097-582-2200親知らずの痛み原因とは？痛みがあるときの対処法も
こんにちは。由布市庄内町の歯医者「小野歯科医院」です。
親知らずが生える頃になると、多くの人が痛みという共通の悩みに直面します。親知らずは、ほかの歯とは異なる生え方をすることが多く、痛みや腫れといったトラブルを引き起こしやすい歯です。
特に、仕事や学業で忙しい時期に突然の痛みが襲ってくることもあり、日常生活に大きな支障をきたすことも珍しくありません。では、親知らずに痛みがあるときにはどのように対処したらいいのでしょうか。また、抜歯は必要になるのでしょうか。
今回は、親知らずが痛む原因や痛みがあるときの対処法、抜歯の必要性について解説します。親知らずの痛みにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
親知らずとは
親知らずとは、正式には第三大臼歯（だいさんだいきゅうし）と呼ばれる奥歯の一種で、通常は10代後半から20代前半にかけて生えてくる歯です。上下左右に1本ずつ、合計で最大4本存在します。
ただし、すべての人に必ずしも4本生えてくるわけではなく、1本も生えてこない人もいれば、途中までしか生えてこないこともあります。親知らずという名前は、生える時期が親元を離れたあとであることが由来とされています。
現代では、食生活の変化によって顎が成長せず、親知らずが正常に生えるためのスペースが確保できないことが多くなっています。そのため、斜めに生えたり、隣の歯を圧迫したりすることで、さまざまな問題が起こることがあるのです。
親知らずの痛みの原因
親知らずが原因で痛みを感じる場合、その背後にはいくつかの異なるトラブルが潜んでいます。ここでは、親知らずが原因で引き起こされる代表的な痛みの原因について解説します。
智歯周囲炎
智歯周囲炎は、親知らずの周囲に炎症が起こることで発生するトラブルです。
親知らずが部分的に歯ぐきから顔を出している状態、いわゆる半埋伏（はんまいふく）の状態でよく見られます。このような状態では、親知らずと歯ぐきの間に隙間が生じ、そこに細菌が入り込みやすくなります。
炎症が進行すると、腫れや痛みに加えて、口が開きにくくなる開口障害や、顎の下のリンパ節が腫れて痛むこともあります。重症化すると発熱を伴うこともあり、放置すると日常生活に大きな支障をきたす恐れがあります。
智歯周囲炎は慢性化しやすく、いったん痛みが引いても再発するケースが多いため、根本的な治療として親知らずの抜歯を勧められることも少なくありません。
虫歯
親知らずは、位置が奥まっているため歯ブラシが届きにくく、プラークが溜まりやすい環境にあります。その結果、虫歯になりやすく、進行すると痛みを引き起こすことがあるのです。
特に隣の歯と密接して生えている場合、親知らずと第二大臼歯の間に食べかすが挟まりやすくなり、虫歯になるリスクが高まります。虫歯が進行すると、知覚過敏や鋭い痛みを感じるようになり、やがては神経に達することでズキズキとした強い痛みを伴うことになります。
さらに厄介なのは、親知らずは治療が難しいことです。奥に位置しているため、治療の器具が届きにくく、通常の虫歯治療が困難な場合もあります。そのため、虫歯が重度の状態にまで進行している場合は抜歯を選択することが一般的です。
嚢胞
嚢胞（のうほう）とは、あごの骨の中にできる液体がたまった袋のようなものです。埋まったままの親知らずのまわりに発生することがあり、初期には痛みがないこともありますが、だんだん大きくなると骨を圧迫して痛みや違和感が出てきます。
レントゲンで見つかることが多いため、歯科医院で定期的に検査を受けることが大切です。嚢胞ができた場合は、外科的に取り除く処置が必要になります。
親知らずに痛みがあるときの対処法
親知らずが痛むときには、できるだけ早く歯科医院を受診するのが理想ですが、すぐに行けない場合もあるでしょう。そのようなときは、自宅でできる応急処置を行うことで、痛みを一時的にやわらげることが可能です。ここでは、日常生活で取り入れやすい対処法をご紹介します。
市販の鎮痛薬を使用する
急に痛みが強くなったときは、市販の鎮痛薬を使って一時的に痛みをやわらげる方法があります。鎮痛剤を服用するときは、説明書をよく確認し、必ず用法と用量を守りましょう。
なお、薬で痛みを抑えられても、根本的な問題はそのままのことが多いため、時間を見つけて歯科医院を受診することが大切です。
患部を冷やす
頬の外側から冷やすことで、親知らずまわりの腫れや痛みがやわらぐことがあります。氷や保冷剤をタオルで包み、強く押しつけずに軽く当てるようにしましょう。冷やす時間は10分ほどを目安にし、間隔を空けながら行うのが望ましいです。
ただし、冷やしすぎると不調の原因になることもあるため注意が必要です。痛みが長引く場合は歯科医院での診察が必要になります。
口腔内を清潔に保つ
親知らずのまわりに食べかすや細菌がたまると、炎症や痛みが悪化しやすくなります。
痛みがあるときは、やわらかめの歯ブラシを使って、無理のない範囲で優しく磨くことが大切です。また、殺菌成分のあるうがい薬を使って口をすすぐと、口内を清潔な状態に保つことができます。
刺激を与えすぎないように注意しながら、できるだけ清潔な状態を保つことが症状の悪化を防ぐ助けになります。
柔らかい食事にする
親知らずに痛みがあるときは、硬いものを噛むことでさらに痛みが増す可能性があります。したがって、できるだけ柔らかい食事を選ぶことが大切です。
おかゆやスープ、うどんなど、噛まずに飲み込めるような食事を中心にすることで、患部への刺激を抑えることができます。また、極端に熱いものや冷たいものも刺激になる場合があるため、温度にも注意しましょう。
アルコールを控える
親知らずに痛みがあるときは、アルコールの摂取を控えることが望ましいです。お酒を飲むと血流が促進され、痛みや腫れが強まることがあります。また、炎症が起きている状態での飲酒は、治りを遅らせる要因にもなります。
特に、抜歯をしたあとなどは傷の回復に影響が出ることもあり、注意が必要です。痛みが治まるまでは、飲酒を控えるよう心がけることで、症状の悪化を防ぎ、口の中の環境を安定させる助けになります。
親知らずに痛みがあるときは抜歯が必要？
親知らずが痛むと「抜かなければならないのか？」と不安になる方も少なくありません。
しかし、痛みがあるからといってすぐに抜歯が必要というわけではありません。炎症が一時的なもので、歯の位置や生え方に問題がなければ、薬の服用や生活習慣の見直しで症状が落ち着くこともあります。
一方で、親知らずが斜めや横向きに生えている場合、隣の歯を圧迫していたり、炎症や虫歯を繰り返していたりすると、抜歯を検討することになります。
放置すると、周囲の歯や骨にも影響を及ぼすおそれがあるため、歯科医院でレントゲン撮影をし、詳しく状態を確認したうえで判断することが大切です。自己判断は避け、歯科医師のアドバイスを受けるようにしましょう。
まとめ
親知らずは、ほかの歯と比べて生える位置や向きに個人差が大きく、それが原因で痛みや腫れといったトラブルが起こりやすい歯です。特に、斜めに生えていたり、一部しか生えていなかったりすると、歯ぐきとの間に汚れがたまり、細菌が繁殖して炎症を引き起こすことがあります。
痛みを感じたときには、まず応急処置を行いながらも、できるだけ早く歯科医院を受診し、専門的な治療を受けることが大切です。早期対応によって、症状の悪化を防ぎ、将来的なリスクを減らすことにつながります。
親知らずの痛みにお悩みの方は、由布市庄内町の歯医者「小野歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、30年以上の経験を持つ院長が一人ひとりに合わせた治療を提供しています。一般歯科から、マウスピース矯正やインプラントなどの治療も行っていますので、お口のお悩みはぜひご相談ください。
