こんにちは。由布市庄内町の歯医者「小野歯科医院」です。

矯正治療中、「何かが当たってマウスピースが割れたかもしれない」「いつの間にかマウスピースの一部が欠けている」という経験をする方は少なくありません。マウスピースの破損は、見た目や装着感に影響を及ぼすだけではなく、矯正治療の進行や治療結果にも関わる重要な問題です。

この記事では、マウスピースが割れる原因や割れたときの対処法、そして割れを防ぐための予防策について詳しく解説します。マウスピースの破損を防ぎ、快適に矯正治療を進めるための知識を身につけましょう。

マウスピースが割れる原因

マウスピースの割れは、日常生活の中での無意識な行動や不適切な取り扱いによって起こることが多くあります。ここでは、主な原因を詳しく見ていきましょう。

強い衝撃が加わった

マウスピースが硬いものに当たったり、落下による衝撃が加わったりすることが、割れる主な原因です。スポーツをしている方や、歯ぎしり・食いしばりの癖がある方などは、マウスピースが割れるリスクが高いといえるでしょう。

温度の急激な変化

マウスピースはプラスチック製なので、温度変化には強くありません。熱湯・煮沸消毒をしたり、装着したまま熱い飲み物を飲んだりすると、変形・破損する可能性が非常に高いです。

噛み癖や誤った装着方法

日常生活における無意識の習慣が、マウスピースの寿命を左右することがあります。たとえば、強く歯を噛みしめる癖がある方は、わずかながら継続的に過剰な力をかけていることになります。

また、マウスピースの装着時に前歯から押し込むクセがあると、マウスピースに負荷が偏って割れるおそれがあります。正しく装着することは、マウスピースの割れを防ぐためにも重要です。

不適切な保管や扱い

マウスピースを取り外した際、適切に保管しないと割れる場合があります。例えば、ティッシュペーパーに包んでゴミと間違って握ってしまったり、捨ててゴミ箱の底にぶつかって破損したりすることが考えられます。

また、バッグの中にそのまま入れると、他の荷物とぶつかって割れるリスクが高まります。

割れたマウスピースを使用し続けるリスク

マウスピースが破損した場合「一応装着できるから」とそのまま使い続けることは非常に危険です。割れた部分から細菌が繁殖したり、歯や歯周組織に不均等な力が加わったりすることで、口腔内にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。

ここでは、割れたマウスピースをそのまま使用するリスクについて詳しく解説します。

歯並びや噛み合わせが乱れる

マウスピースが割れて変形した状態で装着すれば、歯に均等な圧力がかからなくなります。これによって、計画とは違う方向に歯が移動し、かえって歯並びが噛み合わせが乱れる可能性があります。

また、噛合わせが悪化すると、他の歯や顎関節に負担がかかって不具合を招く恐れもあるでしょう。

歯や歯周組織に負担がかかる

マウスピースが割れた場合、鋭利な部分ができていることが多いです。これにより、舌や頬の内側が傷ついたり、歯茎に炎症が起こったりするリスクが高まります。

発音や見た目への影響

マウスピースにひびが入ったり欠けたりすると、発音に影響を及ぼすことがあります。特に、サ行やタ行の発音が聞き取りにくくなったり、空気が漏れたりするケースもあるでしょう。

また、目立つ部位が割れていると、見た目の清潔感が損なわれます。

虫歯や歯周病のリスク増加

割れた部分には段差や隙間が生じやすく、汚れが溜まりやすくなります。汚れが溜まると細菌が増殖しやすくなるので、虫歯や歯周病のリスクも高まってしまいます。

治療期間の延長や再治療の可能性

上述したとおり、割れたマウスピースを装着し続けると、歯の移動が計画通りに進まなくなる場合があります。これにより、治療期間が延長されるリスクが高まります。

想定外の位置に移動した歯を本来の位置に戻すために、マウスピースの追加が必要になることもあるでしょう。追加の費用や時間がかかり、患者さまにとって大きな負担となる可能性もあります。

マウスピースが割れたときの対処方法

マウスピースが破損した場合、放置すると矯正治療の進行に支障をきたすだけでなく、歯や歯茎に不必要な負担をかけるおそれもあります。

マウスピースが割れた時は、まず破損状況を確認しましょう。受けた衝撃などによって、破損の仕方は大きく変わります。先端にひびが入っただけの軽度なものから、完全に割れてしまった重度の状態などさまざまでしょう。どのような状態になっているのかを確認し、割れた時の状況を記録しておくと、歯科医師に伝えやすいです。

上述しましたが、割れたマウスピースは基本的に使用できません。しかし、割れ具合を確認すれば、予防策を歯科医師と確認できる場合があります。そのため、割れが広がらないように保管して受診の際に持参しましょう。

最も重要なのは、可能な限り早く歯科医院を受診することです。割れた部分の大きさや形状によっては、修理して再利用できる場合もあります。

再利用できない場合でも、歯科医師に状況を説明し、早めに新しいマウスピースを作成することで、治療の中断を最小限に抑えられるでしょう。新しい装置の製作には1ヶ月ほどかかることもあるため、できるだけ早めに受診してください。

マウスピースが割れるのを防ぐためには

マウスピースを破損から守るためには、しっかりとメンテナンスすること、正しく装着することなどが重要です。ここでは、マウスピースが割れるのを防ぐためのポイントについて解説します。

しっかりメンテナンスを行う

マウスピースは1日20時間以上装着するため、汚れが付着しやすく、汚れを放置すると劣化することがあります。専用のブラシや洗浄剤を使って清潔な状態を保つことで、素材への負担を軽減でき、変形や変色、劣化などのトラブルを予防できます。

マウスピースを使い終わったら流水で十分にすすぎ、柔らかいスポンジや専用ブラシで優しくブラッシングしてください。また、適切に保管することも重要で、直射日光や高温多湿の場所を避けましょう。

しっかりと正しく装着する

マウスピースが割れるのを防ぐためには、正しく装着することも大切です。マウスピースの装着方法に不安がある方は、歯科医師に相談して指導してもらいましょう。

マウスピースを正しく装着していないと、割れるリスクがあるだけでなく、適切な矯正力がかからず治療効果が得られない可能性もあります。

適切に取り扱う

例えば、洗浄する際に熱湯をかけたり、夏の車内など高温になる場所に放置したりすると、変形や素材の劣化を招く可能性があります。マウスピースの取り扱い方法を理解し、適切に扱うことが割れを防ぐために重要です。

定期的に歯科医院を受診する

マウスピース矯正中は、定期的に歯科医院を受診することが非常に重要です。定期検診では、マウスピースの状態だけでなく、治療の進行状況や歯周組織の状態なども確認してもらえます。

マウスピースの破損以外にも何らかの問題が発生していれば、早期に対応して問題の悪化を防ぐことが可能です。マウスピース矯正をスムーズに進めるためにも、歯科医師に指示されたタイミングで受診するようにしましょう。

まとめ

マウスピースが割れたまま使用すると、歯並びの乱れや痛み、虫歯などのトラブルを引き起こす可能性があります。割れた場合には自己判断で使用を続けず、速やかに歯科医師に相談して適切な対応をとるようにしましょう。

マウスピース矯正を検討されている方は、由布市庄内町の歯医者「小野歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院では、30年以上の経験を持つ院長が一人ひとりに合わせた治療を提供しています。一般歯科から、マウスピース矯正やインプラントなどの治療も行っていますので、お口のお悩みはぜひご相談ください。

当院のホームページはこちら、ネット予約も受け付けておりますので、ご活用ください。