健やかな成長を導き未来の笑顔を育む小児矯正

保護者の方からよくあるご質問

• 「うちの子の歯並び、このままで大丈夫かしら」
• 「まだ小さいけれど、矯正治療は始めた方がいいのだろうか」

お子様の成長を見守る中で、その歯並びについて、ふと、ご心配になる瞬間があるかもしれません。

小児矯正は大人の矯正治療とは、その目的も、考え方も、大きく異なります。

永久歯が生え揃ってから歯を動かして並べるのが大人の矯正治療であるのに対し、小児矯正はお子様自身の「成長する力」を借りて、歯が将来きれいに並ぶための「土台」を整えてあげる治療です。

例えるなら、まだ柔らかく、しなやかな若木のうちにまっすぐ育つよう、そっと支えを与えてあげるようなもの。

大きく育ってから硬くなった幹を無理に矯正するのに比べ、はるかに少ない負担でより良い結果へと導くことが可能になります。

「まだ早いのでは」と考えるのではなく、成長期である「今だからこそできる」ことがある。

それが、小児矯正の重要な考え方です。

小児矯正の目的〜歯を並べるだけではありません

小児矯正の目的は単に見た目をきれいにすることだけではありません。

私たちはお子様が将来、お口のことで悩むことのないよう、機能的にも健康な、バランスの取れた口腔環境を育むことを目指しています。

顎の健やかな成長を促す

お子様の歯並びが悪くなる原因の一つに「顎が小さく、永久歯が並ぶためのスペースが足りない」という問題があります。

小児矯正では顎の骨がまだ柔らかい成長期に、装置を使って、その成長を正しい方向へと、緩やかに促します。

将来、全ての永久歯がきれいに並ぶための十分なスペースを確保することで、抜歯を伴う本格的な矯正治療の必要性を、低くすることができるのです。

正しい舌の位置と呼吸へ導く

お口周りの筋肉の機能は、歯並びと密接に関係しています。

例えば舌を前に出す癖（舌突出癖）や、常にお口がポカンと開いている「口呼吸」の習慣は出っ歯や、前歯が噛み合わない「開咬」といった、歯並びの乱れを引き起こす大きな原因となります。

小児矯正で用いる装置の中には歯を動かすだけでなく、お口周りの筋肉を訓練し、舌を正しい位置に導き、自然な鼻呼吸を促す機能を持つものがあります。

お口の機能を正しく育てることは歯並びだけでなく、お子様の全身の健康にも良い影響を与えます。

将来の本格的な矯正治療の負担を軽減する

小児期に適切な「I期治療」を行うことで顎の成長や歯の生え変わりが、良好な状態へと導かれます。

その結果、永久歯が生え揃った後に行う「II期治療（本格矯正）」が不要になるケースも少なくありません。

もし、II期治療が必要になった場合でも治療期間が短くなったり、抜歯の必要がなくなったりと、お子様自身の心身への負担、そして、ご家庭の経済的な負担を、大きく軽減できる可能性が高まります。

当院の小児矯正における考え方

お子様にとって治療が、辛く、苦しいものであってはならない。

それが、私たちの基本姿勢です。

お子様一人ひとりの気持ちに寄り添い、健やかな成長をご家族と一緒になってサポートしていきます。

お子様の成長段階に合わせた治療計画

お子様の顎の成長のピークや歯の生え変わりのタイミングは、一人ひとり異なります。

画一的な治療計画を当てはめるのではなく、レントゲン写真やお口の中の状態を詳細に分析し、そのお子様にとって今、何が必要かを見極めます。

いつ治療を始めるのが良いのか、どのような装置を使うのが適切か。

その子の成長段階に合わせた、無理のない治療計画を立案します。

取り外しのできる、負担の少ない装置

当院の小児矯正では主に取り外しのできる「リムーバブル・アプライアンス」を使用します。

その代表的なものに「プレオルソ」というマウスピース型の矯正装置があります。

この装置は食事や歯磨きの時には取り外し、日中１時間と、夜眠っている間に装着するだけで効果を発揮します。

常に装置を付けておく必要がないため、学校生活への影響も少なく、お子様の心理的な負担を大きく軽減することができます。

また、ご自身で取り外しができるため清掃がしやすく、治療中に虫歯になるリスクを抑えられるのも、大きな特徴です。

保護者の方との二人三脚

小児矯正の成功はお子様本人の協力はもちろん、保護者の方のご理解とサポートなくしては、成り立ちません。

装置の装着時間の管理や日々の励ましの声かけ、そして、定期的な通院など、ご家庭での役割は、とても大きなものです。

私たちは治療の進捗状況や、ご家庭で注意していただきたい点などを毎回丁寧に共有し、保護者の方の疑問や不安にいつでもお答えします。

歯科医院とご家庭が同じ目標に向かって進む、二人三脚のパートナーとして、ゴールまでしっかりと寄り添います。

このような歯並び・癖が気になったらご相談ください

お子様に以下のような様子が見られる場合、それは矯正治療を考える一つのサインかもしれません。

お口周りの癖

• 指しゃぶりの癖が、なかなか抜けない
• 気がつくと、いつもお口がポカンと開いている
• 食べ物を飲み込むときに舌を前に出す癖がある

これらの症状は見た目の問題だけでなく、将来の健康にも影響を及ぼす可能性があります。

「少し気になるな」と感じた時が、ご相談の適切なタイミングです。

小児矯正の流れ

STEP① 初回のご相談

まず、保護者の方とお子様から気になっていることや、お悩みについて、詳しくお話を伺います。

お口の中を拝見し、矯正治療の必要性や考えられる治療の概要についてご説明します。

STEP② 精密検査

正確な診断と治療計画の立案のため、お顔やお口の中の写真撮影、歯の型取り、レントゲン撮影などを行います。

STEP③ 診断と治療計画のご説明

検査結果をもとにお子様の顎の骨の状態や、歯並びの問題点を、詳しくご説明します。

その上で具体的な治療法、使用する装置、おおよその期間や費用について、分かりやすくお話しします。

STEP④ 治療の開始と調整

作製した矯正装置をお渡しし、装着の練習や、お手入れの方法をご指導します。

治療が始まったら１〜３ヶ月に一度のペースでご来院いただき、装置の調整や、お口の中の状態の確認を行います。

STEP⑤ 経過観察と次の段階へ

I期治療（骨格の改善を中心とした治療）が完了した後は永久歯が生え揃うまで、定期的に経過を観察します。

全ての永久歯が生え揃った段階で再度、歯並びや噛み合わせを評価し、必要であれば、II期治療（歯並びをきれいに整える本格矯正）へと移行します。

小児矯正の費用について

費用の目安

当院の小児矯正（I期治療）の費用は、66,000円〜440,000円（税込）が目安となります。

費用はお子様の歯並びの状態や、使用する装置の種類によって変動します。

治療を開始する前には必ず、総額を明記したお見積もりをご提示いたします。

経済的なご負担を軽減するための分割払いのご相談も承っておりますので、お気軽にお尋ねください。