097-582-2200口臭治療
臭いの原因と向き合う口臭治療
「自分の口の臭いが、もしかしたら周りの人を不快にさせているのではないか」
口臭はご自身では、なかなか気づきにくい非常にデリケートな問題です。
それだけに一度、気になり始めると人と、近距離で話すことにためらいを感じてしまったり、会話を心から楽しめなくなってしまったりと、日々のコミュニケーションにまで影響を及ぼしかねません。
市販の洗口液やタブレットで、一時的に臭いをマスキングすることはできても根本的な解決にはなりません。
大切なのはその臭いが、どこから、そしてなぜ、発生しているのかという、根本的な原因を正確に突き止め、それに対して適切な処置を行うことです。
口臭は決して特別なことではなく、誰にでも起こりうる身体からのサインの一つです。
当院では口臭を、お口の健康状態を示す重要な指標と捉え、その原因に真摯に向き合い、改善のためのお手伝いをいたします。
口臭の主な原因は、お口の中にあります
口臭の原因は胃腸の不調など、内科的な疾患に由来するものも稀にありますが、その実に９割以上はお口の中の、何らかの問題に起因する「生理的口臭」および「病的口臭」であると言われています。
口臭の不快な臭いの正体は主に「揮発性硫黄化合物（VSC）」というガスです。
これはお口の中にいる細菌が、食べかすや剥がれ落ちた粘膜の細胞などに含まれるタンパク質を分解する際に発生します。
つまり、この臭いの元となるガスを発生させる細菌の温床がお口の中の、どこかにあるということなのです。
当院が特に注目する二大原因
数あるお口の中の原因の中でも、当院が特に口臭との関連性が高いと考えているのが「歯周病」と「舌苔」です。
1. 歯周病
歯周病は成人が歯を失う原因であるだけでなく、強い口臭を引き起こす代表的な疾患です。
歯周病が進行すると歯と歯ぐきの間に「歯周ポケット」と呼ばれる深い溝ができます。
この溝の奥深くは酸素が届きにくい、嫌気的な環境であり口臭の原因となる、歯周病菌にとって絶好の棲家となります。
歯周病による口臭の特徴
- 歯周病菌がタンパク質を分解し、強力な臭いを放つ揮発性硫黄化合物を大量に産生
- 歯ぐきからの出血や膿の分解臭も加わる
- ご自身の歯磨きだけでは改善が不可能
- 歯周病そのものの治療が必要
2. 舌苔（ぜったい）〜舌の上の汚れ
口臭の原因として意外と見落とされがちなのが、舌の表面に付着する「舌苔」です。
鏡でご自身の舌を見てみてください。
表面が白や黄色っぽい、苔のようなもので覆われてはいないでしょうか。
これが舌苔です。
舌苔の正体と問題
- 舌苔の正体は歯垢（プラーク）と同じ、細菌の塊と食べかす、そして剥がれ落ちたお口の粘膜の細胞
- 舌の表面には舌乳頭（ぜつにゅうとう）と呼ばれる、無数の細かい突起がある
- その複雑な構造は細菌が繁殖するための、格好の足場となる
- この舌苔に大量に潜む細菌が、口臭の大きな発生源となる
その他に考えられるお口の中の原因
歯周病や舌苔の他にも、以下のようなお口の中の問題が口臭の原因となることがあります。
| 原因 | 問題点 | 臭いの発生メカニズム |
|---|---|---|
| 大きな虫歯 | 歯に大きな穴が開いている | 食べかすが詰まり、中で腐敗することで不快な臭いを発生。 |
| 不適合な被せ物や古い入れ歯 | 隙間や段差、表面の傷 | 汚れや細菌が溜まり、臭いの原因となる。 |
| 唾液の減少（ドライマウス） | 自浄作用の低下 | 細菌が繁殖しやすくなり、口臭が強くなる。 |
大きな虫歯
虫歯によって歯に大きな穴が開いていると、そこに食べかすが詰まり、中で腐敗することで不快な臭いを発生させます。
不適合な被せ物や、古い入れ歯
被せ物と歯の間に隙間や段差があったり、入れ歯が古くなって表面に、目に見えない傷が増えたりするとそこに、汚れや細菌が溜まり、臭いの原因となります。
唾液の減少（ドライマウス）
唾液にはお口の中の細菌や汚れを洗い流す「自浄作用」という大切な働きがあります。
ストレスや薬の副作用、加齢などによって唾液の分泌量が減少すると、この自浄作用が低下し、細菌が繁殖しやすくなるため口臭が強くなる傾向があります。
朝、起きた時に口臭を強く感じるのも睡眠中は、唾液の分泌が減少するためです。
当院の口臭治療アプローチ
当院ではまず、口臭の根本原因を正確に突き止めることから治療を始めます。
原因を正確に突き止めるための診査
問診
いつから口臭が気になるようになったか、どのような時に特に強く感じるか、生活習慣や全身の健康状態などについて詳しくお話を伺います。
口腔内診査
虫歯の有無、歯周病の進行度、被せ物や入れ歯の状態、そして舌苔の付着量などを丁寧に診査します。
必要に応じてレントゲン撮影なども行います。
歯周ポケット検査
歯周病の進行度を客観的に評価するため、専用の器具を用いて歯周ポケットの深さを測定します。
原因に応じた根本的な治療
診査によって明らかになった原因に対してそれぞれ、適切なアプローチで治療を進めていきます。
歯周病が原因の場合
口臭改善の重要な鍵は、歯周病の治療です。
当院の精密な歯周病治療によって歯周ポケット内の、細菌の温床を徹底的に清掃し、歯ぐきの炎症を改善させていきます。
歯周病が快方に向かうにつれて、それに伴う口臭も自然と軽減していくのが実感できるでしょう。
舌苔が主な原因の場合
ご自身での誤った舌の清掃は舌の表面を傷つけ、逆に症状を悪化させてしまうこともあります。
当院ではまず、歯科衛生士が専用の器具を用いて舌苔を優しく、専門的に除去します。
その上でご家庭で安全に、そして効果的に舌のケアを行うための、正しい方法を丁寧にご指導いたします。
歯ブラシでゴシゴシと、強く擦るのではなく舌専用のクリーナーやブラシを用いて、奥から手前に撫でるように、優しく清掃することが肝心です。
その他の原因が考えられる場合
虫歯があればその治療を、合わない被せ物があれば作り直しを、というようにそれぞれの原因に対して適切な歯科治療を行います。
口臭に対する心理的な不安をお持ちの方へ
中には客観的な検査では、口臭が認められないにもかかわらず「自分は、口臭が強いに違いない」と深く思い悩んでしまう方もいらっしゃいます。
このような心理的な要因による、口臭への不安に対しても私たちは真摯に向き合います。
心理的不安への対応
- まずは専門家による客観的な診査を受けること
- 「お口の中には口臭の原因となるような、特別な問題はありませんよ」という診断結果を正しくご理解いただくこと
- それだけでも長年のお悩みが、解消されるきっかけとなるかもしれません
お口の臭いは健康のバロメーターです。
一人で悩まず、どうぞお気軽にご相談ください。