歯のコラム
2025年08月08日

マウスピース矯正とは?仕組み・メリット・費用・注意点まで徹底解説

こんにちは。由布市庄内町の歯医者「小野歯科医院」です。

マウスピース矯正を装着しようとしている女性

歯並びは整えたいけれど、目立つ矯正装置に抵抗があって治療をためらってはいませんか。仕事や日常生活への影響を考えると、なかなか一歩を踏み出せない方も多いでしょう。

近年、そんな悩みに応える選択肢として、透明で目立ちにくいマウスピース矯正が注目されています。

しかし、どのような治療法で、自分に本当に合っているのか分からないと不安ですよね。

この記事では、マウスピース矯正の仕組みやメリット・デメリット、治療の流れや費用の目安について詳しく解説します。ご自身に合った矯正方法を見つけたい方は、ぜひ参考にしてください。

マウスピース矯正とは

マウスピース矯正のマウスピース

マウスピース矯正は、透明なプラスチック製のマウスピース(アライナー)を使って歯並びを整える矯正治療の一つです。患者様ごとにカスタムメイドされたマウスピースを一定期間ごとに交換し、少しずつ歯を理想的な位置へ動かします。

装置が目立ちにくく、取り外しが可能なため、食事や歯磨きの際に口腔内を清潔に保ちやすい点が特徴です。

ただし、適応できる症例には限りがあり、重度の歯列不正や複雑な噛み合わせの場合は他の治療法が選択されることもあります。

ワイヤー矯正との違い

ワイヤー矯正は、歯にブラケットを装着し、ワイヤーの力で歯を動かす従来の治療法です。マウスピース矯正と比べて幅広い症例に対応できる一方、装置が目立ちやすく、固定式のため日常的なケアがやや難しくなることがあります。

一方、マウスピース矯正は審美性や衛生面での利点がありますが、患者様自身が装着時間を守る必要があり、自己管理が重要です。

どちらの治療法が適しているかは、歯並びの状態や生活スタイル、医師の診断によって異なります。

マウスピース矯正で歯が動く仕組み

マウスピース矯正で歯が動く仕組みを疑問に思う女性

マウスピース矯正で歯がどのように動くのか、その仕組みや治療可能な範囲、難しいケースについて詳しく解説します。

マウスピース矯正ではどうやって歯が動く?

マウスピース矯正では、患者様一人ひとりの歯並びに合わせて作製された透明なマウスピースを段階的に交換しながら装着します。

各マウスピースには歯を理想的な位置へ少しずつ移動させるための形状が設計されており、これを一定期間ごとに交換することで、歯に持続的な力が加わり徐々に動いていきます。

治療は医師の診断と計画に基づいて進められ、定期的なチェックを受けながら安全に行われます。

マウスピース矯正で動かせる歯並びの範囲

マウスピース矯正は、前歯の軽度から中等度の歯列不正や、すきっ歯、軽い出っ歯、叢生(歯が重なっている状態)など、比較的幅広い症例に対応可能です。

ただし、歯の移動量が大きい場合や、奥歯の大きな移動が必要な場合は、他の矯正方法と併用することもあります。

治療の適応範囲は個々の歯並びや噛み合わせの状態によって異なるため、歯科医師による診断が重要です。

治療が難しいケースの例

マウスピース矯正が難しいとされるケースには、重度の骨格的な不正咬合や、歯の大きな移動が必要な場合、歯の根の状態に問題がある場合などが挙げられます。

また、顎の成長が関与するような症例や、抜歯を伴う大規模な矯正が必要な場合は、ワイヤー矯正など他の治療法が選択されることがあります。

マウスピース矯正のメリット

マウスピース矯正のメリットのイメージ

マウスピース矯正には、従来のワイヤー矯正にはない多くのメリットがあります。ここでは、マウスピース矯正のメリットについて解説します。

目立ちにくいデザイン

マウスピース矯正は透明な素材で作られているため、装着していても周囲から気付かれにくい特徴があります。仕事や学校など人前に出る機会が多い方でも、見た目を気にせず矯正治療を続けやすい点が支持されています。

取り外し可能で衛生的

マウスピースはご自身で簡単に取り外しができるため、食事や歯磨きの際に外すことができます。これにより、従来の矯正装置と比べて口腔内を清潔に保ちやすく、虫歯や歯周病のリスクを抑えることが期待されています。

痛みや違和感が少ない

金属ワイヤーやブラケットを使用しないため、装置による口内の傷や強い痛みが生じにくいとされています。マウスピースは患者様一人ひとりの歯型に合わせて作製されるため、装着時の違和感も比較的少ない傾向があります。

金属アレルギーの心配がない

マウスピースは主に医療用プラスチック素材でできているため、金属アレルギーの方でも安心して使用できる場合があります。金属を使用しない治療法を希望する方にとって、選択肢となり得ます。

通院頻度が少なくて済む

マウスピース矯正は治療の進行状況に応じて新しいマウスピースに交換する方式が一般的で、通院回数が比較的少なく済むことがあります。忙しい方や遠方から通院される方にも配慮された治療方法といえるでしょう。

マウスピース矯正のデメリット

マウスピース矯正のデメリットのイメージ

マウスピース矯正には多くの利点がありますが、治療を検討する際にはデメリットについても理解しておきましょう。

自己管理が必要

マウスピース矯正は、患者様ご自身で装置を取り外しできる点が特徴ですが、その分、自己管理が求められます。

決められた時間しっかり装着しないと、十分な効果が得られない場合があるため、日々の生活の中で装着時間を意識する必要があります。

全ての症例に対応できない

マウスピース矯正は、歯並びの状態や噛み合わせによっては適応できないことがあります。重度の歯列不正や複雑な症例の場合、ワイヤー矯正など他の治療法が推奨されることもあるため、事前に歯科医師による十分な診断が重要です。

装着時間と日常生活への影響

マウスピースは1日20〜22時間以上の装着が推奨されており、食事や歯磨きのたびに取り外す必要があります。外食や会食の際には管理が難しい場合があり、日常生活のリズムに影響を与えることも考えられます。

話しにくさや違和感が出ることもある

マウスピースを装着した直後は、話しにくさや軽い違和感を感じる場合があります。多くは数日から数週間で慣れていきますが、個人差があるため、気になる場合は歯科医師に相談することが大切です。

マウスピース矯正の費用と期間の目安

マウスピース矯正の費用と期間の目安のイメージ

マウスピース矯正にかかる費用や治療期間の目安について、全体矯正・部分矯正の違いや追加費用の発生ケースも含めて詳しく解説します。

全体矯正の費用相場

全体矯正とは、上下すべての歯並びを整える治療です。マウスピース矯正の全体矯正では、一般的に80万円から100万円程度が費用の目安とされています。

ただし、症例の難易度や使用するマウスピースの種類、クリニックによって金額に幅があります。初診料や精密検査料が別途必要となる場合も多いため、事前に確認しておくことが大切です。

部分矯正の費用相場

部分矯正は、前歯など一部の歯並びだけを整えたい場合に選択される治療方法です。費用は全体矯正よりも抑えられる傾向があり、20万円から50万円程度が相場となっています。

治療範囲が限定されるため、比較的短期間かつ低コストでの矯正が可能ですが、適応できる症例には限りがあります。

治療期間の目安

マウスピース矯正の治療期間は、全体矯正の場合で1年から2年程度が一般的で、部分矯正の場合は3か月から1年程度で終了するケースもあります。

ただし、歯並びの状態や治療計画によって期間は前後するため、担当医師とよく相談することが重要です。

追加費用が発生するケース

治療中にマウスピースの再作製が必要になった場合や、通院ごとに調整料がかかる場合があります。

また、治療後の保定装置(リテーナー)に別途費用が発生することもあるため、事前に費用の内訳を確認し、納得したうえで治療を進めることが大切です。

マウスピース矯正の治療の流れ

マウスピース矯正の治療の流れについて説明する歯科医師

マウスピース矯正の治療の流れについて、初診から治療終了後までの各ステップを詳しく解説します。

カウンセリングと適応診断

まず、歯科医院でカウンセリングを受け、歯並びやかみ合わせの状態を確認します。患者様の希望や生活スタイルも考慮し、マウスピース矯正が適しているかどうかを歯科医師が総合的に判断します。

必要に応じてレントゲンや口腔内写真を撮影し、治療の適応を診断します。

歯型採取と治療計画の作成

マウスピース矯正が適応と判断された場合、歯型を採取します。近年では口腔内スキャナーを用いて精密なデジタルデータを取得することも増えています。そのデータをもとに、歯の動きや治療期間などを具体的にシミュレーションし、個別の治療計画が立てられます。

マウスピース作製から装着まで

治療計画に基づき、段階ごとに歯を動かすためのマウスピースが作製されます。完成したマウスピースを歯科医院で受け取り、正しい装着方法や注意点について説明を受けます。

装着後は、歯科医師の指示に従い定期的に交換や調整を行います。

治療中の過ごし方とセルフケア

マウスピースは1日20〜22時間以上の装着が推奨されており、食事や歯磨きの際は取り外します。マウスピースや口腔内を清潔に保つことが重要です。定期的な通院で歯の動きやマウスピースの状態を確認し、必要に応じて調整が行われます。

治療終了後の保定期間

歯並びが整った後も、後戻りを防ぐために保定装置(リテーナー)を一定期間装着します。保定期間中も定期的な通院が必要となり、歯科医師の指導のもとで安定した歯並びを維持していきます。

マウスピース矯正と他の矯正方法の比較

マウスピース矯正と他の矯正方法の比較のイメージ

マウスピース矯正と他の矯正方法の違いについて、特徴や選び方のポイントを分かりやすく解説します。

ワイヤー矯正との比較ポイント

マウスピース矯正は、透明な取り外し可能な装置を使用する点がワイヤー矯正と大きく異なります。

ワイヤー矯正は歯の表面にブラケットとワイヤーを装着して歯を動かしますが、マウスピース矯正は目立ちにくく、食事や歯みがきの際に取り外せるため、口腔内を清潔に保ちやすいという利点があります。

ただし、適応できる症例や治療期間は個人差があり、ワイヤー矯正の方が幅広い症例に対応できる場合もあります。

裏側矯正やセラミック矯正との違い

裏側矯正は歯の裏側に装置をつけるため、表からは見えにくいですが、装着感や発音への影響が出ることがあります。

セラミック矯正は白いブラケットを使い、見た目の自然さに配慮していますが、装置自体は取り外せません。

マウスピース矯正はこれらと比べてさらに目立ちにくく、生活への影響が少ないとされていますが、自己管理が重要です。

自分に合った矯正方法の選び方

矯正方法の選択は、見た目の希望やライフスタイル、治療可能な症例、費用、通院頻度など多くの要素を総合的に考慮する必要があります。歯科医師に相談し、ご自身の歯並びや生活習慣に合った方法を選ぶことが大切です。

治療前には十分な説明を受け、納得した上で治療を進めましょう。

マウスピース矯正治療中・治療後の生活で気をつけること

指をさしてポイントや注意事項を説明する女性

マウスピース矯正治療を受けている方や治療後の方が、日常生活でどのような点に注意すべきかについて解説します。

マウスピースの正しいお手入れ方法

マウスピースは毎日のお手入れが重要です。使用後は流水でやさしく洗い、専用の洗浄剤を使うことで清潔を保ちやすくなります。

熱湯や歯磨き粉を使うと変形や傷の原因になるため避けましょう。汚れが気になる場合は、歯科医師に相談し、適切なケア方法を確認することが大切です。

食事や飲み物の注意点

マウスピースを装着したまま飲食すると、虫歯や着色のリスクが高まることがあります。食事や糖分を含む飲み物を摂る際は、必ずマウスピースを外し、食後は歯とマウスピースの両方を清潔にしてから再装着しましょう。

水以外の飲み物は着色や臭いの原因になるため、十分に注意が必要です。

リテーナー装着の重要性

治療後は歯並びの後戻りを防ぐため、リテーナー(保定装置)の装着が推奨されます。リテーナーは歯科医師の指示通りに使用し、定期的なチェックを受けることが安定した歯並びの維持につながります。

まとめ

頬杖をついて微笑むきれいな歯並びの女性

マウスピース矯正とは、透明なマウスピースを使って歯並びを整える矯正方法とされます。ワイヤーを使わず目立ちにくい点や、取り外しができて口腔ケアがしやすい点が特徴といわれています。

一方で、適応できる症例に限りがある場合や、装着時間を守る必要があるなどの注意点もあります。

費用や治療期間は症状によって異なり、他の矯正方法と比較して検討することが大切と考えられます。

マウスピース矯正を検討されている方は、由布市庄内町の歯医者「小野歯科医院」にお気軽にご相談ください。当院は、30年以上の経験を持つ院長が一人ひとりに合わせた治療を提供しています。一般歯科からマウスピース矯正やインプラントなどの治療も行っていますのでお口のお悩みはぜひご相談ください。

当院の診療ページはこちらネット予約も受け付けておりますので、ご活用ください。

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